「キャラクター部門 銀賞」記念


「第10回ふりーむ!ゲームコンテスト」
「肉食と草食」が「キャラクター部門 銀賞」を受賞した記念に、
少し話をしようと思います。

…過去にWEB拍手で、
『「ヨハンの話」を読んで、ヨハンの父親のことが気になった。どんな人だったのか?』
という旨のコメントを頂いたことがありました。

その時は答えることができなかったのでうやむやにしてしまいましたが、
その部分に注目して頂けてとても嬉しかったです。
もし「肉草」の続編を作ったらその中で説明するつもりでしたが、
今のところ続編を作る予定がないので…ここで話します。
「ヨハンの話」テストプレイ後の萩本さんにしか、まだ話してないことです。
(萩本さんにもここまで詳しくは話してなかったが)

人によっては衝撃的かもしれないし、どうってことないかもしれません…!

「肉食と草食」の多大なネタバレを含みますので、全クリアした方のみお願いします。
※ツッコミ所満載だけど、つっこまないでね。



------------------------------






単刀直入に言いますと、

ヨハンの父親はです!!



【イト】ヨハンの父親。狼。
【リリス】ヨハンの母親。羊。
【デクィカ】ヨハンの叔父で、リリスの弟。羊。

(上記の年齢は、イトとリリスが出会ったばかりの頃の物)



色々と省略しながら語りますが、
まず、二人の馴れ初めは……
リリスが狼用の罠を仕掛け、その罠に掛かったのがイトでした。

リリスは幼い頃より病弱で、
外に出ることが少なく、家の中に居ることが多い生活をしていました。
そのせいか、暇潰しに始めた「罠作り」に没頭してしまいました。
リリス曰く「いつも狼から逃げるだけなんて悔しいじゃない?こちらからやり返してやらないと」。
リリスは変わり者の羊でした。
そんな姉に、デクィカも呆れていました。

ある日、イトが罠に掛かりました。



リリスはとても性格が悪かった。
「ヨハンの話」と印象が違うってえ?そのリリスは幻想です。
もしくはヨハンの思い出が美化されていた。
ヨハンは本当に母親似です。

イトは短気で負けず嫌いな性格なので、そんなリリスに腹を立てました。
しかし狼の割に鈍くさいイトが、リリスに勝てることはなかった…ように見えたがー!

まあその後色々あって(超省略)、二人は両想いになって、
ヨハンを授かるわけですが、
ある日イトが帰って来なくなります。
「所詮、狼なんか信用ならねえ」と怒りを露わにするデクィカ。
元々デクィカは、というよりも羊達は狼を嫌っているので、当然の反応です。
リリスはイトの帰りを待つことにしますが…
イトが帰って来ることはありませんでした。

…何か謎を増やしてしまった気もしますが、この話はこのくらいで!

つまり、ヨハンは狼と羊のハーフです。
姿形は羊そのものですが、その中に流れる狼の血は誤魔化せられないようです。
この事実を知っているのは、ヨハンの両親以外にはデクィカ叔父さんだけ。
デクィカはイトのことは心底嫌悪していますが、ヨハンを嫌うことは出来なかったようです。
むしろ、息子のように可愛がっていました。
幼いヨハンには狼の兆候は見えないけど、
もし狼の兆候がでて羊の村に居られなくなったとしても、俺はこいつの味方でいよう。
そう思っていました。

自分が狼と羊のハーフだということを、今のヨハンは知りませんが、
いずれ知ることになります。

…ちなみに、
「ヨハンの話」内でヨハンが大泣きしますが、
その時に八重歯が見えると思います。こういうことでした。



■蛇足その1・「ヨハンの話」の台詞の伏線解説

リリス
「……ほら、泣かない泣かない。あなたは強い子でしょう」
「あなたはね、大人になったら……きっと、誰よりも強くなれる」
→父親が狼なので、そこは確信している。

……ただ、
僕はみんなと違って、草があまり好きじゃない
なんで美味しいと思えないんだろう……?
僕、変なのかな
→ヨハンには狼の血が流れているから。

(草って、こんなに不味かったっけ……?)
(元々、あまり美味しいとは思ってなかったけど……)
(ダメだ……草の味が、分からない)
→母親が狼に襲われて以来、ヨハンの中の狼の血が目覚め始めた。
 肉の味を知り、欲するようになる。


息も絶え絶えに絞りだした、叔父だった羊の最後の言葉。
デクィカ
「……ぉお……かみ……っ」
…………そうか。
僕は、狼になろう。
→「まるで狼のようだ」という比喩ではなく、
 「ああ、こいつは狼だった」とデクィカは思った。




「ヨハンの話」はヨハン視点の物語なので分からなかったと思いますが、
獲物を襲う時のヨハンはこんな顔してました。



■蛇足その2・ニカのこと

本当ーーに蛇足ですが……まあ、これも続編内で話そうと思っていましたが、
ヨハンはニカを殺した後、ニカを食べていません。
ヨハンは縛られている時に、デクィカにニカを食べたと言っていますが、ただの挑発でした。
食べることが出来ませんでした。
ニカを殺して、ヨハンはようやく「自分は何をやっているんだ」と気がつきましたが、
「もう戻ることは出来ない」と考えることを止めてしまいました。
ニカの髪飾りとエプロンを外して、土の中に埋めました。










2015/05/09

BACK


inserted by FC2 system